昔、うちのじーちゃんが亡くなった時、ばーちゃんが葬儀屋と冷静に話をしていて「じーちゃんが死んだのになんでそんなに冷静でいられるんだ?」と不思議に思ったものだ。式会場の裏では一生懸命お金の計算もしてて、葬式の日はものすごく事務的に動いていた。ちょっとイラっとした。
一昨年、そのばーちゃんがなくなって喪主を務めた。その段取りが結構大変。しんみりする余裕なんてない。なるほど、送る側の家族ってそういうもんなんだ。母の場合は弟が喪主。そのフォロー役だっていったって、亡くなってすぐはやっぱりしんみりしている暇などない。
亡くなってすぐの葬儀屋とのやり取り時は一番冷静だったかも。そこには理由もあるのだが。それはまたの機会に書く。
9月22日(日)の続き
食事を終えた一番下の叔父たちファミリーが母のお見舞いに現れる。叔父&義叔母と長女従姉妹、長男従兄弟がやってきた。順番に母の病室に入る。私と弟は外で待機をしているわけだが、病室は3人までというルールを保ちながらも、結局は今いるメンバーが入れ違いに病室の中と外を行ったり来たりした。
何度も書いているとおり、親戚軍団の母の印象はいつでも元気にしゃべっている人だ。そういうイメージの母が、もう喋ることもできず目も開かず、酸素マスクをつけて寝ているのはショックなのだろう。初めて見舞いに来た長女従姉妹は、ずっと母の手を握って涙を流している。幼稚園頃からイベントがあるといったら母がそばにいたわけだから、長女従姉妹の母に対する気持ちは深いものだと思う。母の方も、従姉妹は嫁に行って千葉に住んでいるから、ニュースやグルメ番組などに千葉県が映るたび「○○(長女従姉妹の名)は元気かしら?」と言っていたものだ。
一方で母は弟である叔父のことを「全くあの子は・・・」とよく言っていた。もちろん年の離れた弟のことが好きだし心配もしていたけど、だからこそなのか母から見てダメなところが気になるのだろう。いつも「あーしなさい、こーしなさい」とよく説教をしていた。そして、なぜか母はこの叔父とうちの弟に対しては「あたしの言うことを聞かないから、ほら!バチが当たる!!」と、なんでもこじつけていうことがある。愛情の裏返しってやつだな。
そんな叔父が結果的に最後になった母にかけた言葉
「○○ちゃん(母の名)!俺になんか言いたいことあるかもしれないけど、言わなくていーよ」
母はもう話すことができないのを分かって言っている。叔父もそんな母を見て、決して冷静でいられる状況だったわけではないはずだ。だからこその全力の冗談だったと思っている。いつもの姉弟二人の雰囲気が戻ってきて、それを見た私はそんな状況なのに声を出して笑ってしまった。
義叔母と長男従兄弟もそばにいる。一生懸命母に話しかけてくれる義叔母。いつものように優しい笑顔で母を見ている長男従兄弟。しばらく時間が経って叔父たちファミリーは帰ることになった。
みんなで病室を離れ叔父たちファミリーをエレベーターまで見送った。そこで弟が、一服するから自分も下まで行くという。私も一緒に一服しようとついていくことにした。その途中で弟が看護師さんに呼び止められる。
「今日はたくさんの方が見えて疲れているようなので、酸素の量を倍に増やしますね」
「お願いします」
母のことを看てくれる看護師さんは若くて明るい人だ。とりあえずその看護師さんに母を任せて、今いたメンバー全員でまずは駐車場に向かった。
また長くなった。あともう少し…次の(終)に続く



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