急にガンになり急に亡くなったようなような、あっという間の母の最期。亡くなってから「そういえばあの時おかしかったな」ということが出てくるもので・・・。
時期は曖昧だが多分5月にはそんな異変があったように思う。
ある時近所のスーパーに買い物に行くといった母。この行動はいつもどおり。私は自宅で仕事をしていた。だから荷物持ちには付き添わず「いってらっしゃい」と普通に見送った。
玄関でバタバタと音がして帰ってきたことがわかったので玄関まで行った。いつも玄関に入ってくると座敷にどんどん買ってきた品物を上げまくる。それを私が拾ってキッチンまで運ぶのだ。親子連携プレー。
ところが
その日に限って母は荷物よりも先に座敷に上がってきてそのままソファーに座った。「どうしたの?」と聞くとゼイゼイハーハーして口がきけない。深呼吸をして落ち着いたら「呼吸困難になって死ぬかと思った」と言うのだ。ちょっとその辺のスーパー。いつものスーパー、いつもの日課。それが初めて帰ってくるのに苦しくなる症状が出たのだ。
「ちょっと喘息が出ちゃってると思う」
母は若い頃から喘息持ちで、暑くなる前あたりとか寒くなる前あたりに咳が止まらなくなる。その度に(喘息の方はわかると思うが)筒状だったり円状だったり、そんな形の”シューって吸う薬”を入れていた。ところが今日に限っていつものちょっとした道のりでそんな状態になるなんて。
これは母のトラウマになり、一人で買い物に行くのが怖くなってしまった。そして早速かかりつけの内科の先生のもとに行き、”シューって吸う薬”をもらった。距離的にはスーパーに行くのと同じくらいの距離。その時でさえ一人で行くことに恐怖心があり、ついてきてくれと頼まれついて行った。
その時母は「としをとるとやーねー」とは言っていたが、今思えば、いや本当に今思えばなんだが、これが大病の兆しだったのかもしれない。その時母が言った一言が残って今でもモヤモヤする。
「そういえばあたし、去年検診サボってるからね」
みんな、サボっちゃいかんよ健診は。
今日も私は母と祖母と愛犬の写真が並ぶ仏間を掃除した。



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